産経新聞平成18年3月29日掲載 え〜美タミン NO.72
「目指せ!カリスマコレクター」

私にとってアートは「出会い」。そんな名場面を、アート小ネタ集としてご紹介しま しょう。まずは、私が雑誌モデルのオーディションイベントの司会をしていた時、この娘だ!と思う女性が出てくると、妙に落ち着きがなかった写真家の荒木経惟さん。
打ち上げの帰り、♪また逢う日まで♪を二人で大合唱して別れました。荒木さん、再会の折りは♪お久しぶりね♪を熱唱しましょうね。

続いては、『和泉シティプラザアートワーク』で、竹林の庭に命の時間を刻むデジタルカウンター作品を発表した、宮島達男さん。パーティーの時、「吉本興業のおかけんたです」と自己紹介すると、宮島さんの横にいた奥様が急にビデオを回しだしたのには、笑わせていただきました。「後日吉本からギャラの請求があるかもしれませんよ」と私が言うと、その場は爆笑の渦に! 宮島さん、おもろいTカウンターパンチUありがとうございました。

さて次は、女優の鶴田真由さんが奥様の中山ダイスケさん。作家自身が大切に所蔵していた作品を、私に譲ってくれたんです。そして、そのお礼に大阪で食事をご馳走していた時、「アメリカでは、カリスマコレクターという方がいて、その人が作品を買うと『えっ、あの人が買ったんだ!』と話題になり、その作家が売れていくんです。けど日本にはそんなコレクターがいません。けんたさんには、そんなコレクターになってほしいんです」。ダイスケさん、T先見の目Uを身に付けられるよう頑張ります。

巨大なバッタの作品で話題になった椿昇さんからは、こんなメールが届きました。「昨夜ドイツのキューレーターと久々に食事したお店で、おかさんのシールを発見! 思わず『ビッグコレクターやで』と口走りました」。何だか、嬉しいやら恥ずかしいやらで、恐縮です。

そして何より嬉しいのは、「《え〜♪美タミン》読んでますよ!」と、皆さんから声をかけていただいたこと。一年半担当させていただいたコラムも、今回が最終回。では最後に、私から心を込めて一言、♪ありがとぉー♪