産経新聞平成18年2月15日掲載 え〜美タミン NO.66
「プロ顔負け! 学生企画のマイコレ展」
先日、愛好家T利岡誠夫Uさんの所蔵作品を、京都造形芸術大学芸術表現・アートプロデュース学科の学生がキュレーションした展覧会『利岡コレクションをめぐる四つの変奏曲』が、学内にあるGALLERY RAKUで開催された。
日常、住まい、文字、黒白などをテーマに、学生二十六人が四章を企画。その中でも私がビビッ!ときたのは、利岡さん宅の模型を制作した《コレクターの目》展。「すっごい作品群やなぁ。せや!失礼ながら我が家のコレクションと見比べてみたらどうやろ?」
というわけで、勝手にやってごめんなさい企画!《コレクターの目と眼》の始まり始まりぃ〜。
まずは利岡コレクション(以下利コレ)。玄関には、今人気NO.1の写真家、杉本博司の緊張感あふれる劇場シリーズ『R・K・O Kenmor NewYork』。シンプルゆえに静けさを感じます。続いてけんたコレクション(以下けんコレ)。玄関には、草間彌生のコラージュ付きの南瓜の版画。インパクトで期待感を演出。
〈利コレ〉最初の部屋は作品倉庫。おっと、デビッド・ホックニーの『Self・Portrait』と、森村泰昌の『若いポートレイト(レンブラント)』他、名作がずら〜り。利岡さん像が少しみえてきましたか?
〈けんコレ〉左奥が作品倉庫部屋。入って左に、村上隆のオイルキャンバスと、森村泰昌の『ひまわり』他。利岡さんと一緒で、段ボールだらけです。
〈利コレ〉次は和室。あるアフリカの家族の写真、Cornelia・Schleimの『Untitled』。団らんの場所にはもってこいの作品ですね。
〈けんコレ〉和室っぽいところ!?には、ナム・ジュン・パイクのオイルキャンバス。TV画面に顔が浮かんだ感じの絵です。
〈利コレ〉そして寝室には、教師時代に女生徒に思いを寄せ裸婦などを描いた、鷲見麿の『第一級恋愛罪・青紀まさよ』。
〈けんコレ〉寝室の壁には、裸足に顔を近付けている、タカノ綾の『つま先にほほよせて』。共通していえるのは・・・T裸U!?
いやぁー、ホント楽しめましたよ。学生の皆さん、私の愛好家心にこのT企画案U、ビシッと通りましたよ!