産経新聞平成17年9月21日掲載 え〜美タミン NO.46

「シャウトする "安齋肇ワールド"」

深夜番組"タモリ倶楽部"の『空耳アワー』でお馴染みの安齋肇さんの作品展が、南堀江のディグミーアウトカフェで開催された。ここは若手作家の発信地で、りそな銀行のキャッシュカードに起用されているenaもここから発掘された。

安齋さんとは、元敷島関が私の誕生日プレゼントとして、"けんたバッジ"のデザインを安齋さんに依頼し、プレゼントしてもらったのがご縁。というわけで、九月二日に♪チョコベビーズ♪という安齋さんのバンドのライブが会場で開催されたので、行ってきた。

客席は満杯。いきなり私の耳に飛込んできたのは"道路マンの唄"。

♪ドドン ドドドン
おー イェー
ひろいみちだぜどおろまん
でこぼこみちだぜどおろまん♪

この唄は、かたつむりがロードをむくむくと進んでいく絵と詩が原案。これがまた可愛いぃーんです。今回の作品テーマはROCK。プリンス、ボブ・ディラン、ジミ・ヘンなど、ロックスターを題材にした絵が飾られている。けど、ジミ・ヘンが・・・変!?
左利きのギターリストの筈が、右利き!? 何で?? キャプションを読むと『記憶だけで夢中になって描いたら、右利きになってた』。あるある・・・いやないない!
安齋さん曰く、「絵の具を厚塗りして紙を上からペタっと貼り、版画のようにしたら左利きになるかも?ってやってみたら、余計わけわかんなくなっちゃって・・・」。

よく見ると、表面がベタベタしていて、ミニミニ鍾乳洞のような感じ。結果は如何に?とキャプションの続きを読むと『八十五年の雑誌プレーヤーに載った時は、反転してちゃんと左利きになってました』。めでたしめでたし。実はこのキャプション、"手書き"なんです。だから、二倍楽しめるんです。

その他、奥様の香代子さんが安齋Tシャツを撮影した写真作品とか、"このTシャツは洗い方によってはにじんだりしてイイ感じになります"とか書かれた、スリル満点の手描きTシャツなどがあり、実にハッとトリックな展覧会でした。安齋さん、また大阪にシャウトしにきて下さいね。