ヨツ!、暑いねぇ。八月六日から八日に、東京国際フォーラムで開催された『アートフェア東京』ってご存じ?
参加ブースは、国内外合わせて八十。江戸っ子にはこたえられねぇアートのお祭りでさぁー。さぁさ客人、ズズずぅぃーと奥までお入りなせぇー。
おっ、こいつかい? これは森村泰昌のモナリザの小品で、三十五万円(ギャラリーセラー)。貴重品ですぜ、これは。旦那、今年は女性陣が頑張ってるねぇ。向こうにあるのは澤田知子の新作で、自身がウィーンの美術館館長に成りきり、自分の作品を見ながら「いいわねぇ」と「イマイチねぇ」と言ってる二枚組みの写真。七万三千五百円はお買得!(MEM)。あっちはタカノ綾の作品で、4Fで百三十三万五千円(青井画廊)。海外で作品が急騰して、レアもんでさぁー。あぁ、それは蜷川幸雄の娘で、写真家の蜷川実花の作品。金魚が二十七万円(小山登美夫ギャラリー)。写真の色が、鮮やかで綺麗でしょ?
あ、これ?、これは心斎橋そごうの壁にも書かれている、イチハラヒロコの作品。『おねがい週3。』なんかグッとくるねぇ。そこの娘さん、これで二万千円は安いでしょ?(サイギャラリー)。
んっ!?それ? さすが奥様、お目が高い! それは、今年のヴェネツィア・ビエンナーレの出品作家、石内都。母の黒シュミーズの写真を、アクリル処理した『Mother's』っていう作品。女性に人気の七万三千五百円(サードギャラリーAya)。
おっ、そこの名愛好家さん! Studio Azzurro(スタジオ・アッズーロ)の映像作品はどうだい?
キリストを題材にしたシュールな作品で、引き込まれるねぇ。おたくなら、三点セットで五百万円はお高くない筈?(モリユウギャラリー)。
おぉーい、そこのクリエーター風のあんちゃん! ガンダム展にも出展している、小谷元彦の『胸いっぱいの愛を』<部分が>百万円(山本現代)、あの宮島達男の『Deathclock』が二百十万円(SCAI)。早く手を打たないと、海外でドーンと売れちゃうよ!おぅ、そこの浪速っ子! 買わなきゃ育たねぇーよ、『目』は!