産経新聞平成17年2月2日掲載 え〜美タミン NO.16

「画廊通いの行き着く先は」

「今のOlaf Breuning展はお好きな筈!
一刻も早く見に来て下さい」とメールをくれたのは、児玉画廊(大阪市)の児玉さん。
児玉さんとの出会いは、平成十二(ニ〇〇〇)年の中山ダイスケ展。
「雑誌で見たんですが、男女がナイフを持ちながら笑っている作品ってありますか?」
と私が尋ねると「作家本人が今ニューヨークにいますんで、ちょっと聞いてみますね」。
えっ、ニューヨークまで聞いてくれるの!?凄い・・・。
それから、ちょくちょく画廊のレセプションパーティーにも足を運ぶようになった。
こうなると作品を購入したくなるのが心情。
私が「これ欲しいなぁ〜」とボソッというと、児玉さんが「けんたさん、勢いで買わなくていいですよ。
大きな買い物ですから、何回も足を運んでみて、それでも欲しかったら買って下さい」。
何という的確なアドバイス。
「あっ、今日は東京の方々が来られてるんで、ご紹介しますね」。
そして児玉さんから紹介していただいた方々は、アートを愛してやまない”名のある愛好家”や、
美術館の学芸員やギャラリーのオーナー。
開口一番、児玉さんが「言ってた吉本興業のおかけんたさんです。
・・・えっ、皆さんに話してくれてるの!?ありがたい・・・。
そんな児玉さんが去年、ホテルの客室をギャラリーにするという東京のイベントで、パーティーの司会を、私に依頼してきた。
壁、テーブル、ベッド、浴室、窓まで、作品を展示しているのは十一部屋。
パーティー会場では、愛好家やギャラリー、美術関係者と作家などで賑わい、
大阪とのスケールの違いをまざまざと見せ付けられた。
私は司会を終え、二次会があると聞き、一階へ。
テーブルには、アート関係者の新鋭から重鎮までがずらっと席に着き、アート談義で花が咲き、楽しい一時を過ごせました。
ただ驚かされたのが二次会の場所。そこはバーではなく、フレンチレストラン!
お一人様一万円也。やっぱり一流が集うと、二次会も一級!
アートが一流の方々との"架け橋"になる。
児玉さん、この日いろんなこと学べましたよ。感謝。